2014/09/27

2014-09-27:The Beauty of Noh(2nd day matinee)

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今回の旅の主目的、ACTシアターでの能公演。公演としては昨日からの4公演の中の2回目にあたる回。2時から。
ロビーには「ムネリン2号」の愛称(?)の能装束ディスプレイ。一緒に写真も撮ってもらってしまった。
開演までシアトル在住の日本の方と歓談したり。

演目は巴(の半能)。
シテ武田宗典、ワキ福王知登、地謡武田文志・武田宗和・武田祥照、後見武田友志。小鼓住駒充彦、大鼓亀井洋佑、笛藤田貴弘。
ステージはふつー(?)の西洋舞台で、下手から楽器3人が出てきて、地謡は上手から出てきた。
ワキ・シテ・後見は下手から。
舞台の上の方に小さいスクリーンが吊られていて、英語のスクリプトが表示される。
半能なので最初にワキが都にのぼろうとしてる話をしたあとは、さっさと武者姿の巴登場。
華麗に薙刀を振り回し、美しい所作で泣く。まことに美しい巴御前。
(薙刀はなんて訳すんだろうとスクリーン見てたら、Halberd でした、あと、配られた英語の説明冊子に Tomoe のことが “equal to a tousand men” とあった。一騎当千!)
地謡お三方の佇まいがそれぞれ三様でおもしろかった。文志さんは「引っ張っていくんだ」という気概・張りが出てた。親父さんはごく自然体な風。キャリアっすね。祥照さんは全力しっかり。
全員退場のあと、カーテンコールで全員がまた出てくる、というのはこっちでのアレンジかな。宗典さんもカーテンコールでは面をはずして。

ここで20分のインターバル。
ロビーをうろついてるといろいろ話しかけられて、現地の方と懇談。
「あなたもパフォーマーなの?」こっち来てから何度か言われてますが、ただの客です。
「日本文化すばらしいわ。いつか日本に行ってみたい」ぜひお越しください。お待ちしてますよ!
「でもいろいろ高いんでしょう?」ホテルはこっちの方が高いです(´・ω・)

後半は Yoshinaka というタイトルのミュージカル。
昨年の宗典さんシアトル公演の際に話が出て、今回巴と義仲のセットとして実現した次第。
芭蕉・義仲・巴とこちらの役者さんで、観音役に宗典さん。主に英語で歌うけど、ところどころ日本語。
衣装はなんとなく和のテイストもあるオリジナル。
宗典さんもズボンタイプの衣装で、普段袴で隠れている足の動きがよく見える。面はナシ(扇子は持ってた)。
巴役の衣装が右前だったのは気になってしまった。西洋的には女子は右前だろうけど。。。
まぁ、巴死んでるって設定ならアリなんかな。^^;
芭蕉役の Jose Luis Munoz さん、いいカウンターテナーだった。やられた。
楽隊もステージ上で、キーボード、ベースギター、インディアンハーモニウム、そして太鼓、
正直、歌詞はかなり聴き取れないんだけど、雰囲気は伝わりました。
観客の反応がいい感じだったんで、試みは成功なのかな?


終幕後、バックステージにおじゃま。
ミュージカルの方の衣装、着物素材使っての全部オリジナルだそう。
宗典さんに巴の右前の話をしたら、ご本人気づいてなくて(ミュージカルで巴の登場の時点で彼はまだ能終わった後の準備中なので、巴を観れてない)、コスチュームデザイナーに話はしてみる、とのこと。
能装束やお面、小物たちを見せていただく。
最後のは大鼓の火あぶり用電熱器。

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マチソワの合間に時間いただいてしまい、感謝。
自分はソワレは観ずに、あとは明日の楽を観ます。
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Premiere Performance”The Beauty of NOH” Tomoe and Yoshinaka
http://www.nohandopera.com/