2003-09-10:Panasonic Let’s note CF-R2
R1P はメモリが 256M しか積めなくてつらいのと、ワードやパワポの資料が見たかったりIIS な環境がほしかったりしたので、512M メモリ搭載な R2 を買ってしまった。
OS は Windows XP Professional。
これに vmware を入れて linux を入れた生活環境を作ってみた、という話題。
基本的なスペック
筐体は R1 と変わらない。
不満点についてはR1について書いたときと同じ。
まぁ、キーボードの左下が Ctrl キーじゃないことにはいい加減なれてしまったけど。
スペックを軽く。
正確なものはメーカーのページを見てもらえばいいので、ここでは特に気になるところを一部だけ。
- CPU は centrino 900MHz。速い。
- メモリ 512M。HDD 60G。
- 無線LAN内蔵
- 電源管理は ACPI
電源管理が ACPI なので native な Linux からではいじれない。
CPU もメモリも余裕があるので、Windows XP をベースに仮想マシンに Linux を入れるという方向で行く。
vmware のインストール
vmware は有償ソフトである。なので、お金を払ってライセンスキーをもらうか、期間限定のお試しをもらってくる必要があるが、
はっきりいって vmware は高い
ので、とりあえずはお試しで行くのが吉かな(パッケージ版で $329、ダウンロード版で $299)。
わたしはさっさと日本の代理店からライセンスキーを購入。
で、ライセンスキーは数日してから紙に印刷されて送られてきた。
いや、別に紙媒体で送られるのはいいけどさ、B5の化粧紙に印刷したものを養生マット入りの紙袋に入れ、さらにそれをご丁寧に
R2 の箱と同じ大きさの段ボールで送ってくるのはどうよ?
すばらしい過剰包装っぷり。
そんなことするよりライセンス料下げてくれ 🙂
さて、ライセンスキーを買うか、お試しキーをメールでもらうかしたら、vmwareのダウンロードのページからバイナリをもらってこよう。
メールアドレスの登録が必要になるけど、キーをもらうときに登録してるかな。
もらってきたバイナリを実行するとインストーラーが立ち上がるので、てきとーにインストールする。
インストーラの最後でシリアルキーを聞かれます。
vmware の仮想マシンに Vine Linux をインストール
vmware の仮想マシンに Vine Linux をインストールする。
はじめは RedHat9 を入れてみたのだが、
Nautilus 付きの GNOME がメモリを喰いまくってちょっとイヤ
だったのでやめた (^^;
いや、べつに Nautilus はずせばいいだけだろうし、RedHat9 が悪いことはないんだけど、R1 と同じ環境にすると比較できていいかな、と思ったりしたので。
というわけで Vine Linux 2.6r1 をインストール。
そういや最近 OpenBlockS に入れたのもこれか。
vmware を起動し、[ファイル]→[新しい仮想マシン]を選ぶとウィザードが起動する。
ゲストOS、マシン名、ファイルの場所、ネットワークの設定などをする。
ちなみにネットワークの設定だが、
vmware を走らせているマシンのネットワークが無線LAN接続の場合、
仮想マシンのネットワークはブリッジでは機能しない
という制約がある。vmware のバージョンが 4 になり、仮想マシンの OS が Windows 系の場合はブリッジでもつながるようになったらしいと聞くが、Linux ではわたしはいまのところブリッジ接続に成功していない。
ここでは NAT を選択し、必要なポートはポートフォワーディングすることで、R2 より外のマシンから vmware 上の仮想マシンにアクセスすることにする。
vmware の NAT の内側のネットワークはデフォルトで 192.168.40.0/24 になっている。
ゲートウェイは 192.168.40.2。
仮想マシンのアドレスを 192.168.40.5 にし、とりあえず22番をフォワーディング。
これで R2 と同じネットワークにつないでいる別のマシンから「R2のアドレス:22」で仮想マシンの22番ポートにつながるようになる。
[FYI]
親(vmware のホスト)が Windows で、子(vmware の仮想マシン)も Windows のときは、親のネットワークアダプタが無線のときでも子はブリッジ接続できるらしい。
というか 4 になってできるようになったらしい?
くわしいことは知りません。教えて、えらい人!
Ninja なPCカード接続 ATAPI CD-ROM ドライブがあったので、Vine の CD-ROM を入れて仮想マシンを起動。
ふつーにインストーラーが立ち上がり、なにげにグラフィックモードでもインストールができる。
どちらでやるかはお好みで。
グラフィックモードだと遅い、ということも特にないように感じた。
てきとーにパーティションを切り、パッケージをインストールし、てきとーに設定をする。IP address は先ほど決めた 192.168.40.5。
インストールが終わると再起動がかかる。
CD-ROM を抜いて起動を待つが、カーネルを読み込んで展開したところで kernel panic。
あれれ、と思って lilo の起動パラメーターに acpi=off をつけてみるが、やっぱりだめ。
ちょっと調べると、どうやら CD-ROM ドライブらしい。
CD-ROM ドライブをはずして、vmware の「仮想マシンの設定」でもドライブをはずすと、無事に起動する。
とりあえずは /etc/apt/source.list を編集して、apt-get update; apt-get upgrade だけしておこう。
仮想マシンに VMWare-Tools をインストール
仮想マシンに vmware-tools を入れる。
vmware のメニューに [ファイル]→[VMWare Tools インストール]というのがあるが、これは vmware-tools の入った CD-ROM を仮想マシンにマウントしてくれるというもの。
しかし CD-ROM ドライブをはずしているからか、うまくマウントされていない風。
マウントされる ISO イメージは C:\Program Files\VMware\VMware Workstation\linux.iso
なので、こいつを仮想マシン内にコピーすればよいということになる。
親の WinXP と子の仮想マシン上の Linux はネットワークでつながっているので、samba を使ってファイル共有ができる。というわけで
sudo apt-get samba sudo smbadduser
samba のインストール、samba 用のアカウントを作り、smb.conf で [homes] を指定してホームディレクトリを公開。
うまく設定ができていれば、WinXP のネットワークプレイスの追加で \\192.168.40.5\homes\ を指定してホームディレクトリをマウントができる。
ここに先ほどの linux.iso をコピーする。
仮想マシンの Linux に戻り、ホームディレクトリで
mkdir linux sudo mount -t iso9660 linux.iso linux -o loop
とやってループバックで iso ファイルをマウントすると、linux/vmware-linux-tools.tar.gz というファイルが見える。
/tmp の下などで解凍し、できた vmware-tools-distrib/vmware-install.pl を実行する。
いくつか質問が出るので答えよう。
VMWare-Tools をインストールすると、/etc/X11/XF86Config-4 が書き換えられる。
freetype を指定されたり、キーボードに英語キーを指定されたりと、このままでははまるので適宜修正。
[waasuke@d2:X11]% diff XF86Config-4 XF86Config-4.vmware 28,29c28 < Load "xtt" < # Load "freetype" --- > Load "freetype" 43,44c42,43 < Option "XkbModel" "jp106" < Option "XkbLayout" "jp" --- > Option "XkbModel" "pc104" > Option "XkbLayout" "us" 49,57d47 < Identifier "Mouse0" < Driver "mouse" < Option "Device" "/dev/mouse" < Option "Protocol" "IMPS/2" < Option "Emulate3Buttons" "yes" < Option "ZAxisMapping" "4 5" < EndSection < < Section "InputDevice" 133,134c122 < InputDevice "Mouse0" "CorePointer" < # InputDevice "Mouse1" "SendCoreEvents" --- > InputDevice "Mouse1" "CorePointer"
これで無事 X が立ち上がれば一段落。
使用雑感
PostgreSQL-7.3.4 の make を R2 の Linux on vmware と R1 の素の Linux で試してみた。
どちらも Vine Linux 2.6r1。
configure のあと、make を time コマンドで計測した結果が以下。
[R2] make 71.59s user 119.61s system 92% cpu 3:27.08 total [R1] make 224.98s user 14.21x system 80% cpu 4.58.33 total
vmware を使っている R2 の方が速いという結果。CPU の差が効いているのかな?
コンパイル以外でも、日常の使用動作で重たさをほぼ感じない。
native なマシンを扱っているのと同じ感覚でいられる。
使用にまったく問題はなし。vmware 便利!
というのがいまのところの感想。なにか不具合があったら追記します。