2012/02/19 (日)

2012-02-19:壁抜け男(バックステージツアー付)

壁抜け男@四季劇場秋。嫁は2回目、自分ははじめての観劇。
公演前の夫婦の会話。

わ「これって ぬりかべ でてくる?」
嫁「シークレットキャラでいるから、目を凝らして観てるといいよ」

そんな小ネタはさておき、昼公演で13時に幕が開く。
作品は休憩ありの2幕もの。役者は11人。一部のアクターは複数役。アンサンブルなし。
ストーリーはわりと単純で、むずかしいことを考えさせるものではなし(内容にちょっとオトナネタもあるので、お子様に見せるのはむずかしいかも)。
ただ、このミュージカル、

歌の難易度が高い。

聴くのがじゃなくて、歌うのが、ね。ほとんど歌でストーリーが進むなか、難易度の高い歌がいくつもある。
後から嫁に聞いた話、稽古の最初の一ヶ月は歌合せだけで過ぎてしまうらしい。それなりの実力をもった劇団じゃないと厳しいミュージカル。
そんな中、役者さんはどの役もうまさをみせていたけど、中でも医師・警官・囚人等の役の寺田さん、それから八百屋兼娼婦役の丹さんがすごかった。いいパフォーマンスが観れてしあわせ。

本番の幕のあとは、しばらく時間おいてからバックステージツアーイベント。
ほとんどの観客が残ってたみたいで、すごい人だった。
イベントでは役者さんは出てこず、舞台監督さんがナビゲーターとして登場。セットのだいたいの説明や、バックステージをまわる際の注意点を言ってくれる。説明のあとは順次観客が「客席→ステージ上手→上手袖→バックヤード→下手袖→ステージ下手→客席」というコースでまわる。
のだけど、一度にまわれる人数がかぎられているので、待っている間、舞台監督さんがいろいろな質問に答えるコーナー。
今回の公演では2幕のヒロインのダンスシーンで有感地震があった(茨城北部で震度4)。ので自分が一番手で「今日の地震どうよ?」と質問してみたら、「今回のセットは崩れる危険性が低いこと、客席の状況も落ち着いていたことから、公演続行を判断した」と答えていただけた。「舞台監督は演技者・スタッフ全員が最高のパフォーマンスを発揮できるようにするのが仕事」とおっしゃっていたが、今回のイレギュラーな地震も含め、その考え方が判断の際の基準なのだろう。観客も舞台装置である。

バックステージツアーはステージ上から客席がどう見えるかが分かるのと、上手下手の両袖にある小道具類の確認ができるのが嬉しい。
劇中で画家の描く絵は時とともに下描きから完成に移っていくのだけど、各段階の絵が袖中で見せてもらえた。

壁抜け男、いい感じに大規模ではない質の高いお芝居で、気に入りました。より小さい箱で楽しみたい作品。
正直、いま自由劇場でやってるエヴィータを秋でやってもらって、壁抜け男を自由劇場でやるべきと思うかな。

comment