2015/12/12 (土)

2015-12-12:能とヨガのセミナー

IMG_2385武田修能館で、武田宗典さんの能と、石原来美さんのヨガのセミナー。
ヨガは座禅で、もしくは胡坐かいてのいくつかのポーズ。けっこうガチだった。とくに手を目の高さにあげてのいろいろはツラい方多かったんじゃないかな。ふつーに人は立禅なんてやらないだろうし。
能の方は舞台に上がって構えから運び、サシコミヒラキ。
写真は構えをするためにいったん腰を折っているところ。そうそう、ナジーブさんが取材してた。

セミナー参加者は20名ほどかな。
そのあとの懇親会は両講師含めて8名で。いろいろ盛り上がった。

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2015/10/08 (木)

2015-10-08:観世会荒磯能

IMG_1547中野坂上の梅若能楽学院会館での観世会荒磯能。若手能楽師中心で行われる会。13時から。
平日の昼だし、と思って開演時間ぎりぎりで到着したら、ほとんど空席のないびっしりのお客さん。すいません、ナメてました。正面の右側、地謡たちをナナメうしろから観るようなとこに空席を見つけ、そこで鑑賞。
最初に仕舞で放小僧を祥照さん、鞍馬天狗を泰輝さん。いきなり知ってるおふたり。
続けての班女は宗典さんがシテ。ずっと悲しげな表情をたたえていた面が、最後の少将との再会のあとでは幸せそうに見えた。
狂言の狐塚と休憩をはさんで、最後は安達原。糸繰りのあたりは意識が飛んでた。。。朝帰りのダメージががが^^;

梅若能楽学院ははじめてのおじゃま。いい舞台。
ただ、空調が残念だったのと、休憩後は西日の日差しが。。。
自宅からアクセスいいのは嬉しいですけどね。帰りは東中野駅を利用してみた。中野坂上にしろ東中野にしろ、乗り換えなしで行けるのはいい。
次の能鑑賞は11/3の花影会。こちらは国立能楽堂。

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2015/01/17 (土)

2015-01-17:七拾七年会公演・夜討曽我・花子・石橋

20150117_77七拾七年会の特別講演@観世能楽堂。
観世能楽堂は3月までなので、七拾七年会としては最後となる公演。
夫婦でお出掛け。自分だけ和装。

今日は番組が凄まじいことになっていて、
能が夜討曽我、休憩はさんで一調で胡蝶、狂言の花子、もっかい休憩はさんで仕舞の富士太鼓に半能で石橋。
夜討曽我はシテが武田文志・宗典の従兄弟どうし、なところに、ツレが武田志房・宗和というシテそれぞれの親父どうし。間狂言が山本東次郎・則俊の兄弟、そして小書きに十番斬がついてて、後場は相手方がずらっと並んでの大立ち回り!
胡蝶は野村四郎さんと七拾七年会の小寺真佐人さんとの二人セッション。
花子(はなご、と読む)は1時間くらいある大曲の狂言。
仕舞で富士太鼓をやるのは宗家の観世清河寿さん!
石橋(しゃっきょう、と読む)は半能ながら、ワキをつとめられるのがワキ方下掛宝生流宗家の宝生閑さんで、ワキの口上のあとで武田宗典・文志のふたりが赤獅子・白獅子として舞まくるというド派手なもの。

ここまで書くだけでおなかいっぱい。。。

演目もさることながら、集まってるビッグネームっぷりがすごい。
(山本東次郎さんと宝生閑さんは国宝でもあらせられます。

今日はいつもの最初のワークショップ的なものはなく、馬場あき子さんが30分ほど七拾七年会についてや番組内容についての解説のお話。
この方、トークがとてもお上手で、引き込まれた。
のちほどの休憩のタイミングでご挨拶とお話をさせていただいたのだけど、「能評が昨今はさみしいので、もっと盛り上げていきたい」と仰っていた。
あと、自分に対しては

「とりあえず100曲観ろ、話はそれからだ」

と激励を^^;
まだ30曲弱じゃないかな、自分の能鑑賞歴は。。。ガンバリマス。


さて、夜討曽我。
十番斬小書きがあるので、後場のチャンバラに注目がいきがちだけど、前場もアツい曲。
仇討を決意したシテの兄弟ふたり。しかし故郷に残されることとなる母を思い、お付きのツレの兄弟ふたりに文と形見の品を届けさせようと考える。ツレのふたりもシテたちとともに討死することを望み、一緒にいくことを願い出るが、交渉叶わず、最後はシテたちの願いを聞き入れて去っていくのが前場。
今回、ツレ兄弟役に、シテ兄弟役(リアルには従兄弟)のふたりのそれぞれの実父を配役。まさしく一世代分先輩であり、またリアルに兄弟であるおふたりがツレとして華を添え、また、締める。

 シテ兄文志「お前たち、ワシの指示に従えるか?」
 ツレ兄志房「もちろんでございます」
 シテ兄文志「では、俺たちはいまから仇討するから、文と形見を故郷の母によろしく」
 ツレ兄志房「そんな!自分らも一緒にさせてください!」
 シテ兄文志「さっき言うこと聞くって言ったじゃねーか」
 客(そんな、ひどいwww)

 ツレ兄志房「どうしよう」
 ツレ弟宗和「もういっそうちらふたりで刺し違えて果てよう」
 シテ弟宗典「ちょwww待てって」

草生やして書いてみましたが、実際はとてもシリアスでアツい芝居。
とくに最後のツレふたりがシテたちの願いを聞き入れて去っていき、それをシテふたりが見送るシーン、まさしく今生の別れのところ。観てて目が潤んだ。
これはもう、観たもん勝ち。ウフフ。ニヤリ。

前場の後は間狂言のコミカル芝居。東次郎さん則俊さんの、こちらも兄弟によるやりとり。
会場の空気をスッと弛緩させてくれる。笑い声もけっこう漏れてた。
東次郎さんのワザを観るのは去年の宗和さんシテの屋島で小書き那須での間狂言以来。やはり、すごい。
芝居としては、この間狂言によってシテ兄弟の仇討が成就されたことが説明される。
芝居として見せるのがストーリー的には一番おいしいであろう仇討シーンではないのがポイント。

後場はまた一転シリアスに戻る。仇討後のお話。
ただ、十番斬なので、豪華というか、派手。橋掛かりに抜刀した敵がずらりと並ぶのはなんとも壮観。
ひとりずつ、またはたまにふたりが同時に鏡の間に侵入してきて、シテたちを討ち取らんと斬りあう。
シテふたりは順調に敵を倒していき、斬られた相手は「やられたぁ」アクションをして、その後さがっていく。前宙っぽく飛んで胡坐のカタチでドスンと床に着地するもの、仏倒れ(カラダをまっすぐ伸ばして背中からばったりと倒れる)など、ひとりひとり見応えがある果て方をしていく。
途中には橋掛かりに移動したシテ弟を追っての欄干越え(鏡の間から橋掛かりに向かってジャンプ)もあり、会場をどよめかせた。しくじったら客席に落ちるもんな、アレ。
その後、シテ兄はワキに刀を落とされ、いったんはワキがそのまま立ち去ろうとするところを「討ってくれ」と頼み、首を落とされて退場(演出としては烏帽子を落とす)。
シテ弟も一本背負いかましたりと暴れ続けるが、最後は縄にかかり、捕らえられたまま退場して終わる。

前場のシリアスな感情のぶつかり合い、間狂言の弛緩、後場の派手な立ち回りと、もうこれだけで今日は終わりにしてもいいメインディッシュっぷり。
すごいもの観ました。
あと、この夜討曽我では文志さんの実兄の友志さんが地謡の二列目一番左で入ってて、劇中、葛桶をしつらえたりシテから弓などを受け取ったりのフォロー役をされてて、こういうところの配役にも「いいなぁ」と思ったり。

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夜討曽我終わって20分休憩。
この休憩を使って、使ってみたかった食堂スペースへ。
観世能楽堂のリピーター客でも案外存在を知られていない、カフェが実は能楽堂の2階にあるのだ。
自分はホットケーキセット、嫁はハヤシライスとオレンジジュースを注文。少しハヤシライスを分けてもらった。
お値段は、まあ、そういうもんだよね。味はわるくなし。


休憩明けて、一調。
小寺真佐人さんが大御所野村四郎さんと対決、もとい一対一のセッション。
胡蝶の謡は自分も多少は聴き取れてたかな。真佐人さんの太鼓もしっかりしてて、うまくいっていたように感じました。
続けては、また大曲の狂言、花子。
「山の神」と恐れる奥さんに隠れて女に会いに行く旦那の話。
演じる山本則重さんは去年12月にご結婚(宗典さん結婚式の翌週だか翌々週だったらしい)という新婚さんで、そんな彼が浮気ものをやるというのも楽屋的に楽しいところ。
謡うは踊るわ盛りだくさんなんだけど、なにげに後見で入ったのが東次郎さんと則俊さんで、師の前であれはさぞかし緊張するのではなかろうか、と思った。邪推かな。
なんにせよ彼の狂言は上手くてとても好きで、今回もオチのところでキレイにすっころんでくれてて盛り上がった。

ここでふたたび休憩。
今度はロビーをうろついていろんな方とご挨拶。
で、隙を見て馬場あき子さんに突撃。^^;


最後。
まずは宗家の仕舞。
自分、清河寿さんの仕舞を観るのは2回目かな。落ち着いた安定感ある動きと感じる。
しっかし、すごい華の添えっぷりだ。七拾七年会の評価が高く、またこれからも期待されているということよね。
そして、石橋。
これはもう、正月のおめでたさ全開。
最初に一畳台がふたつ運び込まれ、舞台正面に並べられる。どちらにも派手な牡丹の飾りつけ付き(赤と白それぞれ)。
宝生閑さんが口上を述べ、すぐにワキに引っこみ、あとは獅子ふたりが出てきて派手に舞う。
とくに赤獅子の方の宗典さんが跳ぶはグルグルまわるはですごかった。
地謡もテンポよく勢いよく謡いあげる。
大小鼓、太鼓、笛のテンションも凄まじい。どっかんどっかん。
ちなみに七十七年会メンバーに笛だけはいないんだけど、この石橋の笛は藤田流現宗家の第十一代藤田六郎兵衛さん!いやはやもう。。。

スタートが十番斬で派手とはいえ、仇討というネガティブテーマだったのを、最後に華やかに正月らしく締めた感じ。

なんともゼイタクな午後半日でありました。

DSC_6133長かったですけどね。なにしろスタート13時半で終わったの18時だもん。
しっかり存分に愉しんだ。
あとで「あの時オレはライブで観てたんだぜ(I was there!!)」と自慢できるいい舞台。

そして、サヨナラ観世能楽堂。
銀座がどういうハコになるのか、これもまた楽しみだ。

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2014/12/01 (月)

2014-12-01:武田宗典さん、郁さん結婚披露宴

DSC_5758今日は自分の誕生日、というより友人の能楽師、武田宗典さんのハレの日。
八芳園にて。

DSC_5761受付を頼まれたので、指定の時間に現地へ。
が、ちょうど式とその後のイベント中でヒトがいない^^;
どうしたものかと思ってたら、岩崎さんが自分を見つけてくれて「お茶室あるんですけどどうですか?」と。いきなり仕事放棄してお茶室へ。スタッフさんに知り合いがいるって素晴らしい♪
で、お茶室拝見して、そのまま一碗ごちそうになってしまった。
お茶碗がすばらしかった!さすが八芳園。

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お茶室を出て会場に戻るところで、ちょうどご本人たちが出てくる写真撮影イベントに遭遇。
そのまま仕事放棄を継続して写真パチリ。
媒酌人の小鼓大倉流宗家・大倉源次郎氏を先頭に新郎宗典さん、大倉さんの奥様に手をひかれての新婦郁さんが階段を降りてくる。
晴れやかな笑顔がイイ。

DSC_5774その後、披露宴の受付。自分は小西さんとともに武田家側。
ちなみに受付は新郎側、新婦側の他に「能楽関係者」があり、能楽系が一番割り当て多かった?
社中のお弟子さんたちは能楽関係者受付。ただ、友志さんや文志さん、七拾七年会の小寺さんとこのご家族みなさまは武田家側だった。
いろいろな方とご挨拶できて、受付の役得♪

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さて、披露宴。
媒酌人の大倉氏の挨拶のあと、観世宗家観世清河寿氏の祝辞、片山幽雪氏による高砂の四海波の一節の謡、野村萬氏や井垣せんせたちによる鏡開きを経て、乾杯。
四海波はみなさんお立ちになっての謡だったので自分もつられて立ってしまっていたのだけど、きちんと覚えてなくて所々アヤシイ。。。ちゃんと覚えなおしてきます。
樽酒は春鹿。おいしい♪
が、乾杯にいたるまで披露宴はじまってから1時間かかるあたり、さすがである。
スキを見て、高砂席でみんなで、パチリ。青江さんと自分と、両端を髭が抑えるの図。

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新郎新婦お色直しの際に、新婦の打掛を展示してくれた。
こういうの、いいな。
DSC_5803お色直し後はお二人とも洋装。
テーブルごとに撮影だったので、主賓席でやっているところを横からパチリ。
家元が隠れてしまった。。。
お色直し後は宗典さんもだいぶほぐれてたかな。

15時開宴で、たっぷり19時近くまで。
披露宴中は親父さんの宗和さんや、友志さんご夫婦、文志さんご夫婦ともご挨拶したり。
なごやかにわいわい♪

DSC_582419時半から同じ八芳園で2次会パーティ。
照明の関係でうまく撮れなかったけど、郁さんの衣装が素敵だった。着物生地のドレス?
2次会では友人たちからのご挨拶の中のひとりを仰せつかっていたのだけど、酔っ払っててあまり喋れてなかったな。シツレイシマシタ(あやさんが動画撮影しててくれてた、ありがとう)。
2次会は同年代が中心というのもあり、いろいろな方と楽しくお話しできたりして、あっという間に時間が過ぎる。
22時ごろに解散して、タクシーで帰宅。

素晴らしい一日になりました。
宗典さん郁さん、おめでとうございます。これからは夫婦同士でヨロシク!
最後に、五つ紋での参加を快く承諾していただき、ありがとうございました > 宗典さん

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2014/09/28 (日)

2014-09-28:The Beauty of Noh(final)

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最終公演。
シアトルタイムスに取り上げられたのもあってか、チケット完売とのこと。
おめでとうございます!
今日は和装の女性が多く、客席も華やか。
昨日と違って日本人コミュニティの方が多そうな感じ?

今回の席は中央ブロックの左後端。
昨日の前から二列目席もよかったけど、こっちも全体が見渡せていい。
前半の巴の半能、昨日よりよかった印象。連続で観てるからこっちの目が慣れて、なのかな。
おなじ演目を連続で観ることは日本ではレアだものね。
勉強としては連続で観れるのはありがたいけど、演者としてはどうなのだろうか。

後半のミュージカル、全体が見渡せて、昨日気付けなかった舞台の小物の配置が把握できた。
道だったのか、アレ。^^;


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終演後、シアター内の別のハコでレセプションパーティ。
場所が分からなくて、始まってからの参加になってしまった。
舞台上の写真はハレーションしちゃってる。宗典さん、プロデューサーの明美さん、ミュージカルのパフォーマーとスタッフたち。

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パーティ内では、友志さん文志さん祥照さんらとお話ししたり、こちらの方とおしゃべりしたり。
ふと見たら親父さんがカメラ構えてて、なにかと思ったら宗典さんとミュージカルの義仲・巴役のお二人の写真だった。
自分も便乗して、パチリ。
スタッフ集合写真も撮らせていただいた。蝶ネクタイのスキンヘッドの方が芭蕉役。

ちなみに、このパーティ会場は去年のワークショップのハコだそう。
あの狭いステージで薙刀振り回してたのか!

最後に自分のミーハー写真。
宗典さんと祥照さん。
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2014/09/27 (土)

2014-09-27:The Beauty of Noh(2nd day matinee)

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今回の旅の主目的、ACTシアターでの能公演。公演としては昨日からの4公演の中の2回目にあたる回。2時から。
ロビーには「ムネリン2号」の愛称(?)の能装束ディスプレイ。一緒に写真も撮ってもらってしまった。
開演までシアトル在住の日本の方と歓談したり。

演目は巴(の半能)。
シテ武田宗典、ワキ福王知登、地謡武田文志・武田宗和・武田祥照、後見武田友志。小鼓住駒充彦、大鼓亀井洋佑、笛藤田貴弘。
ステージはふつー(?)の西洋舞台で、下手から楽器3人が出てきて、地謡は上手から出てきた。
ワキ・シテ・後見は下手から。
舞台の上の方に小さいスクリーンが吊られていて、英語のスクリプトが表示される。
半能なので最初にワキが都にのぼろうとしてる話をしたあとは、さっさと武者姿の巴登場。
華麗に薙刀を振り回し、美しい所作で泣く。まことに美しい巴御前。
(薙刀はなんて訳すんだろうとスクリーン見てたら、Halberd でした、あと、配られた英語の説明冊子に Tomoe のことが “equal to a tousand men” とあった。一騎当千!)
地謡お三方の佇まいがそれぞれ三様でおもしろかった。文志さんは「引っ張っていくんだ」という気概・張りが出てた。親父さんはごく自然体な風。キャリアっすね。祥照さんは全力しっかり。
全員退場のあと、カーテンコールで全員がまた出てくる、というのはこっちでのアレンジかな。宗典さんもカーテンコールでは面をはずして。

ここで20分のインターバル。
ロビーをうろついてるといろいろ話しかけられて、現地の方と懇談。
「あなたもパフォーマーなの?」こっち来てから何度か言われてますが、ただの客です。
「日本文化すばらしいわ。いつか日本に行ってみたい」ぜひお越しください。お待ちしてますよ!
「でもいろいろ高いんでしょう?」ホテルはこっちの方が高いです(´・ω・)

後半は Yoshinaka というタイトルのミュージカル。
昨年の宗典さんシアトル公演の際に話が出て、今回巴と義仲のセットとして実現した次第。
芭蕉・義仲・巴とこちらの役者さんで、観音役に宗典さん。主に英語で歌うけど、ところどころ日本語。
衣装はなんとなく和のテイストもあるオリジナル。
宗典さんもズボンタイプの衣装で、普段袴で隠れている足の動きがよく見える。面はナシ(扇子は持ってた)。
巴役の衣装が右前だったのは気になってしまった。西洋的には女子は右前だろうけど。。。
まぁ、巴死んでるって設定ならアリなんかな。^^;
芭蕉役の Jose Luis Munoz さん、いいカウンターテナーだった。やられた。
楽隊もステージ上で、キーボード、ベースギター、インディアンハーモニウム、そして太鼓、
正直、歌詞はかなり聴き取れないんだけど、雰囲気は伝わりました。
観客の反応がいい感じだったんで、試みは成功なのかな?


終幕後、バックステージにおじゃま。
ミュージカルの方の衣装、着物素材使っての全部オリジナルだそう。
宗典さんに巴の右前の話をしたら、ご本人気づいてなくて(ミュージカルで巴の登場の時点で彼はまだ能終わった後の準備中なので、巴を観れてない)、コスチュームデザイナーに話はしてみる、とのこと。
能装束やお面、小物たちを見せていただく。
最後のは大鼓の火あぶり用電熱器。

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マチソワの合間に時間いただいてしまい、感謝。
自分はソワレは観ずに、あとは明日の楽を観ます。
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Premiere Performance”The Beauty of NOH” Tomoe and Yoshinaka
http://www.nohandopera.com/

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2014/09/25 (木)

2014-09-25:THE UNIVERSALITY OF NOH CROSSING BORDERS

今回のシアトルでの最初のミッション、ジャパニーズガーデンでのワークショップに参加。

THE UNIVERSALITY OF NOH CROSSING BORDERS
http://seattlejapanesegarden.org/theuniversalityofnoh.html

DSC_5073DSC_5075

もともとは屋外ステージ予定だったのだけど、雨模様により急遽場所が変更。
自分はそれを知らずに当初の場所に向かっていたとっころ、とある方が車のドアを開けて私に向かって「今日はここでやらないのよー」と叫んでくれた。で、そのまま車に乗せてくれて別会場まで連れてってくれた。
車の彼女、ジャネットはオペラ歌手だそうで、以前のワークショップに感動して、今回をとても楽しみにしていたとのこと。こっちは変更先の会場に連れてっていただいてはげしく助かりました。和装でよかった。。。
会場は70名くらいの参加だったかな。日本人のようにお見受けした方々もいらっしゃるけど、半分以上は非日本文化圏の方。
出演は武田宗典さんをはじめ親父さん、従兄弟の友志さん文志さん、さらにハトコの祥照さんと5名。最初に高砂の「四海波~」の謡からはじまり、アトキンス先生の解説に続いて、巴・高砂・融の仕舞。最後に質疑応答。
先生の説明、足利義満とか猿楽(monkey music ゆうておられました)とかまで入ってた^^; 分かるんかなと思ったけど、こちらの皆さん、ワークショップを通じてとても熱心で、最後の質疑応答でも質問10以上。よいワークショップでした。

ワークショップ中の写真撮影は NG だったので、会場の外からのだけ。
テレビカメラの取材が入ってました。フジテレビらしい?

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2014/07/12 (土)

2014-07-12:七拾七年会公演・鉄輪と項羽

DSC_4807先生のお宅から急ぎ渋谷のセルリアンへ。あっつい!
なんとかちょい余裕ありで開演前に到着できたので、ロビーでビールを注文してぐびり。
まさか350ml缶で500円とられるとは思わなかったが、まぁ、しかたないな。。。

DSC_4808DSC_4809今回は昼の部と夜の部のハシゴ。
昼の部は狂言・神鳴に、能・鉄輪。
神鳴面白かった。山本さんやはりうまい。
鉄輪は旦那の浮気で捨てられた女が丑の刻参りしてて、その祟りを安倍晴明が守ってくれるお話。旦那の身代わりを安倍晴明が用意してくれるのだけど、ああいう小道具なのかぁ。
シテは宗典さん。正直なところ、あんまり内容はピンとこなかった。

昼の部のあと、朝から食べそこねておなかが鳴っていたので、森丘さんにお付き合いいただいて麻布茶房へ。
かた焼きそばとマンゴーパフェとビールのセット。
麻布茶房は量がしっかりしていて嬉しい。最初のビールを一息で呑み、焼きそばをモリモリ食べ、パフェでしめる。満足♪

夜の部は狂言・附子に、能・項羽。
附子は神鳴以上に面白かった!誰でも知ってる鉄板ストーリーで客を愉快にさせる芸の見事さ。
項羽は四面楚歌のとこのお話。虞氏が身を投げてしまうのだけど、セリフが「虞氏は思いに堪えかねて~」だけな彼女。美人はそれだけでよいのです。
その身を投げてしまった彼女を槍で探そうとする、シテの文志さんにはぐっときた。

今回はあまりハシゴな方いらっしゃらなかったのかな。
公演前後で秋山さんとシアトル行きのお話をしたり。次に能を観るのは多分シアトルでだわ。

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2014/06/25 (水)

2014-06-25:舞って謡ってサムライ体験

DSC_4725ワテラスのホールで武田宗典さんのワークショップ。アシスタントで泰輝さん。
舞の実体験もあるというので、和装でいそいそと参加。
初心者向けの感じで、道成寺の DVD の一部上映のあと、面の説明、じゃんけんで勝った方の面着用体験、みんなでチャンバラの舞体験、謡体験。

終わったとはワテラスの一階のバルで懇談。
ヅカ男子関連でいろいろ盛り上がる。

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2013/12/27 (金)

2013-12-27:七拾七年会公演・高砂

昨日に引き続き、セルリアン。
今日は正面最前列中央というよい席。宗典さんありがとう。
今日も仕舞で文志さん、能のシテで宗典さんという布陣。

能は高砂。今年最後にめでたい曲でしめくくり。
後シテの住吉明神の舞がテンション高くてすごかった。
確かに話としては、阿蘇から上ってきた神主が高砂の松を見た後でわざわざ住吉まで移動してまで松を観に行くわけで、神様としてはうれしいよねぇ。という感じのルンルンな舞。

DSC_3788終演後のロビーでは今日も文志さんに突撃。
三井さんあやさんとともに写真も撮らせていただいてしまった。
ミーハーでござる。

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2013/12/26 (木)

2013-12-26:七拾七年会公演・国栖

年末の2日間の七拾七年会公演の初日。場所は東急セルリアン。
宗典さんにお任せした席は、今日は正面3列目の中央。
文志さんのことがあり、2日とも能のシテは宗典さん。
ただ、仕舞で文志さんの羽衣が観れた。先月末の安宅に伺えなかったので、白血病発覚後はじめて観る文志さんの舞台。
きちんと観れてよかった。

メインの能、今日は国栖。
宗典さんは、やっぱり、うまいねぇ。。。
前シテでの翁、川に離した鮎を目で追う仕草が表情豊か!
そして、後シテの蔵王権現、

むっちゃ派手!( ̄▽ ̄)

真っ赤な鬘に、あのお面はなんだったんだろう?
おもしろいものを観れました。

終演後、ロビーでちらっと文志さんとお話。
舞台をつとめられるとこまで復活されているのが嬉しい。

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2012/11/28 (水)

2012-11-28:七拾七年会公演・葵上

DSC_20581977年(度)生まれの能楽師たちの集団、七拾七年会の公演。渋谷のセルリアンタワー内の能楽堂にて。
はじめて足を運んだ能楽堂だけど、うまく作ってるいいハコね。250席入れるそう。

最初にワークショップ。狂言の中での扉を開ける動作やのこぎりをひく動作の際の発声をみんなでやったり、葵上のとあるシーンでの太鼓小鼓大鼓の鳴らし方をそれぞれ真似てみたり。
仕舞の兼平と山姥の後は、七拾七年会メンバーの山本則重さんによる文蔵。途中、やったら長い口上が続く。やってるシテもすごいが、無表情でそれを聞き続けるアドもおもしろい。

休憩はさんで、メインは葵上。シテは友人の武田宗典さん。
うまいなぁ。とくに般若になる前の前半がよかった。うわー、御息所泣いてるよ、と。

七拾七年会公演は2日日程で、明日もあり。
明日もトリは葵上で、今度は武田文志さんのシテ。
明日も行けたらいいのだけどなぁ。。。

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2012/02/26 (日)

2012-02-26:武田宗典 道成寺の会

武田さんの自主公演の会。http://takedamunenori.com/dojoji.html

番組表はこちら。

能・安宅 シテ武田宗和
狂言・清水 シテ山本則重 アド山本則秀
仕舞・菊慈童 観世三郎太
  ≪休憩 30分≫
仕舞・高砂 観世芳伸
仕舞・西行桜 関根祥六
仕舞・花筐 野村四郎
仕舞・天鼓 山階彌右衛門
舞囃子・羽衣 観世清和
  ≪休憩 20分≫
能・道成寺 シテ武田宗典

なんというか、「書いてるだけでおなかいっぱい」な番組表。
開演は13時。終わったのは18時40分。^^;

安宅は勧進帳です。弁慶役、シテの武田宗和さんは武田さんのお父上。すごかった。なにも書いてない巻物を勧進帳として読み上げるところ、グレイト。ただ、自分の席が脇正面だったので、掛け合い相手の関守がシテやほかの山伏たちの陰になって見えず。。。
演者の多い曲ですが、最後まで迫力と緊張の一時間半。すばらしい。
続けて、勧進帳の緊張を和らげる山本兄弟の狂言。こちらも見事でした。
この時点で観てる方の精神力消費がすでに大きい。^^;
仕舞・舞囃子は自分の鑑賞力が追いついておらず、パフォーマンスそのものの評価はできません。ごめんなさい。謡も高砂だけはある程度分かるけど、他は聴き取れん。
ただ、メンバーがハンパないことだけは分かる。というか、観世26代宗家が舞ってるよ。。。

2回目の休憩を明けた16時50分ごろ、いよいよ武田さんのハレ舞台、道成寺のはじまり。
まずは狂言鐘後見4人で鐘を持って登場。舞台天井の滑車に綱を通し、すこし遅れて登場の鐘後見とあわせて鐘を吊るす。この狂言鐘後見のメインふたりが番組で狂言を演じた山本兄弟。長い竹の棹を使っての綱を天井の滑車に通すところ、完璧な距離感で一発でばっちり通してた。なにげなくやってるように見せて、すごいワザ。
寺の僧たちや寺男が現れて道成寺がはじまり、住職や寺男の口上のあとで、いよいよシテ、武田さんの白拍子の登場。
と、このタイミングで現れる後見を見てびっくり。出てきたのは観世清和・武田宗和・武田尚浩の3氏。番組表ちゃんと見てなかった。盤石な後見っぷりですな。
白拍子が入ってきて、橋掛かりを過ぎて本舞台に入ったところで「作りし罪も消えぬべし」と謡う。ここで、あぁ武田さんの声だ、とひとまずホッと(?)した。
寺男とのやりとりのあと、烏帽子をかぶり、乱拍子に入る。シテの武田さんと小鼓(大倉源次郎さん)ふたりだけのロングセッション。
この乱拍子、長かった。。。長いのは分かって観ていても、ほんとに長かった。疲れました。^^;
そして、大鼓笛太鼓地謡も加わって盛り上がったところで、いよいよ鐘への飛び入り。長い乱拍子で疲れてた自分のテンションも再び一気に跳ね上がる。
自分の席は脇正面の前から3列目という、鐘の飛び入りを観るための絶好席。武田さんの鐘の飛び入りは

まさしく鐘に吸い込まれていく白拍子

でした。息をのむ、道成寺のハイライト。ばっちり。あぁ、このタイミングで拍手したい!

鐘落ちたあとの寺男ふたりの狂言はコミカルなところながら、声をあげて笑うほどではなし。でも緊張はうまく和らぐ。
住職の説明的昔話のあと、僧たちの法力パワー炸裂。鐘が上がり、白拍子から蛇体に変化した武田さん再登場。本舞台・橋掛かりを使っての大立ち回り。柱に巻きつくところも目の前で見る。そして、最後は祈り伏せられた蛇体が橋掛かりを走り、幕の向こうに飛び込んで退場。まさに飛び込んでいくところもよく見えた。

大立ち回りのあたりからはもう、カラダふるえるというか、しびれるというか、大興奮。
最後の飛び込みで「ぶはぁ」と息を吐き出しようやく弛緩。
僧たちの退場で拍手、狂言鐘後見の鐘の片づけで拍手、地謡・楽器のみなさんの退場で最後に大きな拍手。

終わってみれば、あっという間の6時間弱。
濃密な、すばらしいひとときでした。
このような会を成せるというのが、これまでの武田さんの日々の努力と徳によるものでしょう。
武田さん、おつかれさまでした。そして、おめでとうございました!
今後のますますのご活躍を祈念いたします。

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